つわりの解説について
つわりは、妊娠初期の吐き気、嘔吐、胃のむかむか、食欲不振、嗜好の変化などの症状をいいます。
通常、妊娠5~6週頃から感じ、12~16週頃に消失することが多いです。
つわりは個人差が大きく、ほとんど症状が現れない人もいれば、重い場合は出産まで続く場合もあります。

中医学では以下のタイプに分かれます。
  • 肝胃不和タイプ
    ストレスが多いと自律神経を調整する肝の働きが乱れ、肝気が旺盛になります。すると飲食物を小腸に送る胃の働きが乱れ(胃気が逆上して)、吐き気や嘔吐などつわりの症状を引き起こします。つわりの中で最も一般的なタイプです。
  • 脾胃虚弱タイプ
    もともと胃腸が弱い方の場合、胃の飲食物を小腸に降下させる働きが低下して、吐き気や嘔吐などつわりの症状につながります。
改善するためには気のめぐりを正常にし、脾胃虚弱にあてはまる方の場合、同時に気を補うことで胃腸を丈夫にすることが必要です。

対策とアドバイス

  • 気を流してくれる理気作用のある食材を取り入れましょう。ただし、ウコンやバラには理気だけでなく活血作用もあり、安胎の邪魔になるため避けるようにしましょう。
  • ストレスをためないようにし、うまく発散したりリラックスするようにしましょう。
  • 足三里、内関のツボを押すのもおすすめです。

中医学的ポイント

改善に必要な作用
理気、安胎

おすすめの食材

  • 理気、安胎:紫蘇、レモン、みかん、ゆず、ライチ、しょうが、春菊、三つ葉、大根、えんどう、マッシュルーム、キャベツ

おすすめの薬膳茶ブレンド

赤紫蘇、乾燥レモン、乾燥生姜

監修医師

医師・黄田 正忠
医療法人社団忠恵会理事長、東洋医学未病対策研究会常任理事

中医師・和田 暁
高級中医薬膳伝授師、薬膳アカデミア創立者、世界中医薬学会連合会常務理事